前回の話はこちら↓
https://shindererababara.com/私とおばぁちゃん⑤/
それでも私は祖母を嫌いにならなかった。
なぜなら
大人になって母から言われて気づいたのだが祖母は母のことは愛せなかったが
私と兄のことは愛していた。
兄は甘え下手で祖母に好かれていたが、無口であまり自分から話したり
甘えることはしなかった。
一方私は末っ子気質で甘え上手な子どもだったので、母がいる時は母に甘えて
祖母がいる時は祖母に甘える子だった。
祖母の家にいるとき私は祖母と色んな話をしたり
冬は寒いと祖母の服を着たがったり
祖母が体調が悪いときはよく背中や腰に湿布を貼ってあげた
他にも母が祖母にできなかった事(甘えるなど)を私は当たり前のように
祖母に要求していたと思う。
そのせいか?母から見て祖母は自分が子供の時与えられなかったものを
娘(私)に代わりに与えているようだったと言われた。
兄と差はあったものの祖母は何だかんだで私をかわいがってくれていた。
よく子どもの頃祖母は大好きな息子(叔父さん)の話をしてくれたが
母の話はしてくれなかった。
私が「お母さんはどんな子どもだったの?」
と聞くと分が悪そうに「足が速かったよ」「スポーツが得意だったよ」
その程度の話くらいだった。
母はそれを知っていて祖母にとって興味のない子だったから
覚えてないし自分のことを見てくれていなかったと言っていた。
でも祖母は母の話やエピソードは何一つ出てこないのに
私の話はよく母にするらしい。
私は高校から地元を離れ大学からは他県に出たのでもうずっとまともに祖母と会えていないし
結婚前はそれでも母に電話した時に話したりしていたが、祖母もアルツハイマーがひどくなり
体調も良くなくて入退院を繰り返してるので
まともに話せてないが、私の体調やひ孫の(私の子ども)の心配をしてくれているらしい。
そしてびっくりしたのが
祖母はアルツハイマーなので私が子供を産んだ時すでに始まっていて
きっと祖母は私の子供の名前は覚えられないだろう
そう思っていた。
でも祖母はすぐ覚えてくれて子供の写真を送ると喜んでずっと見ているらしい。
母より愛されて育った叔父さんには一人娘がいて私より一つ年上のお姉さんだが
祖母は叔父さんのことは愛していたが、その子どものことは興味がないと母が言っていた。
よく血のつながりとかいうけれど
私は子供を産んで思ったのが、子どもってお腹痛めたから可愛いのではなく
苦労したり反省したり、成長を喜んだりそんな 一緒に過ごした日々で
愛情が増えて親子になると思う。
だから生んだだけで、関心がなかったり育児放棄していたら
芽生えるものも芽生えないんじゃないかと思う。
祖母は母に興味がなかったから余計に愛情が湧かなかったのかもしれない。
でも多分祖母的にそれを後悔している所もあったから
私や兄には愛情を注いでくれたんじゃないかと思ったりする。
《私とおばぁちゃん編終わり》
最後まで読んでいただきありがとうございます。
あくまで私の憶測と偏見なので祖母の本当の気持ちは分かりません。
ただ母や私自身が感じたことや経験した事をつらつらと書かせていただきましたので
あしからず。
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