前回の話↓
https://shindererababara.com/本当の友達って何?②/
そんなこんなで高校2年生になった。
部活が遅くなって暗くなって体育館から寮へ向かっている時、1組のカップルが寮の近くに居るのが見えた。
彼女の方が泣いていて、彼氏がそれをなだめていた。
正直気まずくて寮に入れなかった。
学校から寮は一本道で寮に帰るにはその道を通るしか帰れない。そしてたぶんこんなとこを通るのはきっと寮の子に違いない。
なんて考えていると泣いてるのがD子だと気づいた。
話している内容が聞こえてきた。
どうやら寮に帰りたくないと言うD子の話を聞いているようだった。
その頃D子は寮で1番嫌われていて、辛かったと思う。
帰りたくないというのもわかる。
もともと私はD子にいじめられていたが、いじめられる前D子と1番仲良かったのも私だった。
許せない気持ちと、でも中学までの親友と違って周りの目を気にせずに初めて友達になってくれたのもD子だった。
一緒にプリクラを撮ったり、彼氏との惚気話を聞かせてくれたり、普通の学校生活を楽しいと教えてくれたのもD子だった。
それから数日経って、寮長からこんな提案をされた。
寮長「D子ともう一度話してみたら?」
私自身それを望んでいたけれど、他の3人が怖かった。もしかしたらターゲットが変わるだけなんじゃないかと。
でもモヤモヤした日々を過ごすのも嫌だったし、あれから1年近く経ってクラスにも部活にも友達が増えた。
今なら大丈夫かもしれない。
そう思ってD子と話をする事にした。
夕方寮のみんなが晩御飯を食べに食堂へ行く時間を狙ってD子に話がしたいと言ってD子の部屋で久しぶりに2人で話す事にした。
単刀直入D子からごめんと謝ってくれた。
そこから断片的にしか覚えていないけれど、お互い泣きながらなぜこうなってしまったのかを話した。
D子と私は約束をすっぽかされる前日まで1番仲がよかった。それなのになぜ1番私に辛く当たったのか?本当に掃除を始めるのが少し遅いのが原因だったのか?
D子が言うには、A美からいつも言われていた事があった。「女子の奇数グループは上手くいかない、絶対偶数じゃないと本当に仲良くなれない。」
A美の謎理論はよくわからなかったが、今のままだとダメで誰かをグループから除け者にしないと上手くいかないと言っていたらしい。
そして私だけが掃除に毎日遅刻してるくせに、他の人より長く掃除したりしない。
めんどくさい事はちゃんとやらない。
その日からD子は私を観察するようになったらしい。
確かに部活が忙しかったのを言い訳に寮の大掃除をささっと済ませてしまったり、お願いしてた事を後回しにしたり、ズボラだった。
それがなんでもきちんとやるD子から見たらなんで私だけちゃんとやるべき事をやらないんだとイライラしてきたらしい。
もともと私をハブろうと諭したり、いじめようと言い出したのは、A美達だったがもともと喜怒哀楽が激しいD子は私に対して怒りが治らなくなってしまったと。
そんな理由でまさかいじめられるとは思ってもみなかった。
それならそう思った時に言ってほしかった…
私が抜けたらちょうど4人で偶数だし、仲良くいられると思ったらしい。
ところがだんだんA美、B美、C美とはウマが合わず夏休み中、もともとA美達とは楽器が違うので同じ軽音楽部ではあったけれど、一緒に練習する時間も短く、全体合わせ?の時くらいしか一緒にならないので自然とグループが変わってしまったらしい。
それから誤解が生じたのか?喧嘩になってしまい3対1に別れてしまって、もともとA美は用意周到なタイプで、喧嘩する頃には部活や寮の友達みんなに自分の悪い噂を流されていて、部活の友達は大丈夫だったが、寮では孤立してしまったと。
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